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ホーム > お・い・し・い・エッセイ No.153 世界の菓子切手 村岡安廣 1

世界の菓子切手 村岡安廣(1)国の餅菓子

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 鶏卵素麺は、17世紀後半の発刊とされる『南蛮料理書』にも登場する「たまごそうめん」のことで、江戸時代に全国各地に広まりました。タイやメキシコ、中国のマカオなど、世界中で今も作られています。
 我が国では博多名産のお菓子となっていますが、本場ポルトガルでは単体でなく、ケーキの飾りなどに用いられています。製法は、日本、ポルトガルともに大航海時代そのままの素朴な手作り。エスプレッソコーヒーと、この濃厚な甘みの取り合わせが愛好されています。
 切手は1999年、ポルトガル発行「修道院の菓子シリーズ」の中の名作です。狩野派作の「南蛮屏風絵」の金彩色の文物と同様の?黄金?のイメージの豪華さがあふれています。
 「修道院の菓子シリーズ」切手は、全部で12種が発行されました。ポルトガルの伝統文化である菓子のパワーがダイナミックに表現され、世界中に伝えられています。

文/村岡 安廣

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マップ   ポルトガルの切手「修道院の菓子シリーズ」にはほかにもこんな楽しい切手がある。