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ホーム > お・い・し・い・エッセイ No.154 世界の菓子切手 村岡安廣 2

世界の菓子切手 村岡安廣(2)エッグタルト

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 平成18年7月、全国銘菓の研修旅行として江後迪子先生(元別府大学短期大学部教授)を中心としたメンバー21名がポルトガルを訪問し、マデイラ島まで菓子の探訪を行いました。このポルトガルの首都リスボンの伝統菓子「パスティス・デ・ナタ」が、中国におけるポルトガルの植民地であったマカオの切手に登場しています。
 1999年にマカオで発行された「美食と菓子」シリーズ第1集の4種連刷切手の左から2番目の切手に描かれているのがそれで、日本では「エッグタルト」の名で呼ばれ、彼の地ではカフェの定番となっています。
 なお、この4種連刷切手の右端の切手には、「馬拉カオ(まーらーかお)」として知られる蒸しカステラが中央部分にあります。
 また、同シリーズ第2集には、日本の「おこし」に似た「薩騎馬(さーちーま)」と呼ばれる菓子も登場します。中国東北地方の伝統菓子で、小麦文化圏の中国東北部には珍しい米菓子です。

マカオの菓子切手いろいろ
マカオは16世紀にポルトガルの植民地となってから、西欧と東アジア、とりわけ中国との食文化の交流の地となってきました。「美食と菓子シリーズ」と題された切手にも、さまざまな菓子が登場しています。

村岡安廣

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右下は、日本の“おこし”に似た「薩騎馬(さーちーま)」という菓子
テーブルいっぱいに点心が並んでいる華やかな絵柄の切手シート。切手部分を切り取って使うのが惜しくなるほど  
   
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「杏仁(しんれん)月餅」と見られる菓子と原材料が描かれている