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マデイラ島の砂糖と菓子

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製糖の様子を描いたマデイラの切手

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自焼き菓子の人形が手をつないで並んでいる愛らしいデザインの切手。シートは約34cm×24cmと大きい

 ポルトガルの首都リスボンから、西南へ約1000km。大西洋に浮かぶマデイラ諸島は、ポルトガルの特別区(自治地区)で、アソーレス諸島と共にポルトガル本土とは異なる扱いを受けています。郵便切手もポルトガルの国名の脇にマデイラの名を入れたものが年2〜3回発行されており、ポルトガル全土で通用する特殊な扱いとなっています。
 この島で、2007年に砂糖製造の様子を描いた2種の切手と、1種の小型シートが発行されました。これは、マデイラがかつてヨーロッパにおける砂糖の一大生産地だったためです。
 マデイラの首都フンシャル市街のランドマークは、昔の砂糖工場の高い煙突。イスラム製法の砂糖精製が、地中海に始まり、大西洋諸島を経て西インド諸島に渡っていった歴史を象徴的に示しています。
 市内中心部には砂糖博物館もあり、参考図書の中には日本古来の製糖技術を表紙にした本も見受けられます。昔の和三盆糖作りが牛の力を借りて行われていた様子が描かれており、ここにご紹介したマデイラの切手の図柄とほぼ同様のものです。
 1995年には、伝統工芸切手の一種として、人形の姿をした焼菓子の切手が発行されています。菓子についての詳細はわかりませんが、連続模様となっており、マデイラに古くから伝わる菓子の歴史の奥行きがしのばれる楽しい作品となっています。

村岡安廣