令和元年の夏、大阪の辻製菓専門学校で『第10回全国和菓子甲子園』の決勝戦が行われました。この大会は、高校生がペアを組み、和菓子作りの腕とアイデアを競うもので、全国菓子工業組合連合会青年部が主催。今回は全国から81校、246作品の応募があり、地区予選を勝ち抜いた12チームが決勝に進みました。
開会式の選手代表による宣誓で、会場に気合が満ちます。製作に与えられた時間は1時間45分。今大会のテーマ「令和」はプロにとっても難しいお題ですが、高校生たちは柔らかな発想力で多彩な「令和」を創造していきます。とはいっても、まわりには大勢の審査員やメディア関係者がずらり。緊張で指先が震え、2人の会話もピリピリです。
実技のあとも、作品に込めた想いやアピールポイントを発表するプレゼンテーション、試食審査と、戦いは続きます。でも、各チームには悩み、話し合い、作りなおし、練習してきた長い時間と、そこに生まれた強い絆があります。それが自信となって、どの顔も誇らしげです。
今回の優勝作品は、宮城県古川学園高校の佐々木華歩さんと遠山真央さんが作った「令和の円窓」でした。
高校生の皆さん。2020年もぜひ「全国和菓子甲子園」に挑戦してください。日本中の和菓子屋さんと世界中の和菓子ファンが、その清々しい戦いぶりと新しい菓子の誕生を楽しみにしています。
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