|
その国の名を聞けばチョコレートを連想するほどのチョコレート王国、ベルギー。
チョコレートは、飲物としてはオランダで始まり、固形のチョコレートは英国、ミルクチョコレートはスイスで生まれ……と、ベルギーとは何の関係も無さそうなのですが、チョコレート王国と言われる所以は、チョコレート作りへのこだわりにありました。
ベルギーに本部を置く「伝統的高品質チョコレート協会」は、カカオバター100パーセント使用等の品質基準を満たしたチョコレートを認定する機関で、この品質へのこだわりがベルギーチョコレートの名声を高め、世界一といわれるチョコレート王国をつくり上げました。現在75カ国の登録があり、高品質高イメージのチョコレートがこの認定によって守られています。
中世の、毛織物で栄えたフランダース地方(ゲント、ブリュージュなどの街があります)における、“食の十字路” といわれるほど高い水準の様々な食文化が、このチョコレート王国の基盤となっており、ブリージュではチョコレート博物館を中心として、冬季にチョコレートウォークが行われ、多くのチョコレートファンが訪れています。
今回は、1999年に発行された「チョコレート産業切手」から2枚と、1985年に発行された「ベルギーの風俗シリーズ」から、タルトと、その製造風景を描いた切手をご紹介しました。
村岡安廣